ビブラートができるとフレーズの表現力が上がるね!
音をふるわせる奏法ですね〜♪
今日のテーマは「ビブラート奏法」。
音程にちょっと変化をつけて、フレーズを表現豊かにするテクニック!
ビブラートは「音をふるわせる」テクニックです♪
【知りたいポイント】
・ビブラートのかけ方
・ビブラートの種類がわかる(2種類)
・ビブラートを使った練習フレーズ♪
・音源でビブラートの音を聴いてみる
※今すぐ演奏音源を聴きたいときはこちら→ビブラートの演奏音源♪
以上の内容で進めてまいります!
それでは今日も行ってらっしゃい♪
ベースのビブラートの効果とは?
まずは「ビブラート」について解説しますね〜♪
ビブラートはベースにかぎったテクニックではなく、他の楽器の演奏や歌うときにも使うテクニックです。
前述の通りビブラートは、弦を押さえた指を揺らして音を「ふるわせる」「ゆらす」奏法。
音のイメージは、
「ドーーーーー」が「ド〜〜〜〜〜」になる感じです。
「音をふるわせる」ことで
↓
・音程の変化(上がる)が生まれる
・音が波を打ったようになる
・メロディを弾くときは表現豊かなフレーズになる
・効果音としても使える
ただ伸ばすだけの音より、歌う感じに近くなるね!
音程は「上がって元の音程にもどる」の繰り返しですね〜♪
「下がる」ことはないです〜♪
ベースのビブラートの記号
【ビブラート(vibrato)】
表記:「vib〰〰」
「vib」がなくてもOK。
「ビブラート」「ヴィブラート」発音は伝わればどちらでも良いです。
・バンドスコアにはほぼ書かれていない
・伸ばす音につけることが多い
・8分音符や16分音符だと短すぎてあまり効果がない
↓
ベースのビブラート〜縦ゆれと横ゆれ〜
「ふるわせ方・ゆらし方」には2種類あります。
1つ目が、
↓
縦ゆれのビブラート
【縦ゆれのビブラート】
・弦を押さえて、指を上下に動かして音をふるわせる(縦ゆれ)
・指は細かく動かす
・軽く手首をひねるようにするのがコツ
・「チョーキング」というテクニックを細く繰り返したビブラート
・ギターはこのスタイルでかけることが多い
押さえたところを支点に、
「上に動かすタイプ」…1弦
「下に動かすタイプ」…2〜4弦
の2つあります。
※大きく指を動かす必要はないです
上方向のビブラートのときは小指に力が入りにくいから、小指ではやらないかな。
あと、薬指を使うときは人差し指と中指をそえると力が入りやすいですね〜♪
(のちほど解説)
そして2つ目が、
↓
横ゆれのビブラート
【横ゆれのビブラート(クラシカルスタイル)】
・弦を押さえた指を弦と並行に動かす(横ゆれ)
・フレット側に「圧力をかける&戻す」の繰り返し
・指先で弦をマッサージしているような感覚
・指は細かく動かす
・バイオリンやチェロもこのスタイルでビブラートをかける
※指先でマッサージがポイント
弦をマッサージ!
確かにマッサージしている感じ!
フレット側に力を加えることで弦に圧力がかかって音程が上がるんですね〜♪
ベースのビブラートのかけ方
ではビブラートの手順を見ていきましょう♪
まずは「タテゆれ」のビブラートから
↓
タテゆれのビブラート〜上方向に動かす〜
「縦の揺らし方」は2つ方法があります。
↓
・上方向に押し上げるタイプ
・下方向に押し下げるタイプ
の2つあります。
上方向は主に1弦のビブラートで使います。
※1弦で下方向にビブラートをかけると、弦がフレットからこぼれ落ちてしまう、、
【上方向の手順/中指】
1弦10フレットを中指で押さえてピッキング
↓
この時、人差し指も補助で弦を押さえる
↓
弦を押さえたまま手首をひねる
↓
弦が押し上がる状態(音程が上がる)
↓
そこから手首を元に戻す(音程が元に戻る)
↓
これを細かく繰り返す
タテゆれビブラートの音①♪
【音を聴いてみる♪】
今のフレーズを音源で聴いてみましょう!
ビブラートを「かけたとき」と「かけないとき」を聴き比べてみてください♪
【上方向の手順/薬指】
1弦10フレットを薬指で押さえる
↓
この時、補助で人差し指と中指も弦を押さえる
後の手順は一緒です。
↓
・中指を使う場合、人差し指を補助で弦を押さえる(指1本では力が入らない)
・手首をひねる(写真でイメージをつかむ)
・親指をネックの上にかけて支点にする
・指の力で押し上げているわけではないので注意!
※大事なのは手首
この上方向のスタイルは、「中指」「薬指」を使うことが多い。
・人差し指は補助ができない
・小指は力が入れにくい
ということですね〜♪
上方向には “手首をひねる意識” で押し上げる
上方向のビブラートで意識する点があります。
初めは「手首をひねる?」というのがイメージできないよね。
まずは、弦を押さえずに手首を動かすイメージをしておくのもいいですね〜♪
↓
【力の加え方・意識】
支点:親指(ネックに引っかける感じ)
力点:手首
作用点:指先←ここを力点と勘違いすることが多い
※指の力で弦を押し上げない
「親指を支点に手首を上に返す」ということ。
そうすれば自然に指で弦を押し上げた形になるんですね〜♪
縦ゆれのビブラート〜下方向に動かす〜
下方向のビブラートは2〜4弦で使います。
4弦で上方向を使うと、こちらも弦がフレットからこぼれます。。
【下方向の手順/薬指】
3弦7フレットを薬指で押さえてピッキング
↓
この時、補助で人差し指と中指も弦を押さえる
↓
弦を押さえたまま下方向に押し下げる
↓
そのまま指を元の位置に戻す
↓
これを細かく繰り返す
タテ揺れビブラート〜下方向の音♪〜
コチラも音を聴いてみましょう♪
ビブラートのかかりは一番大きいです。
↓
下方向の指の動きは、上方向と少し違うから確認しよう!
↓
指の関節を曲げて弦を押し下げるんですね〜♪
・中指を使う場合、人差し指を補助で弦を押さえる(指1本では力が入らない)
・指の関節を曲げる動きで弦を下に押し下げる
・親指はネックのウラに添える
・指は大きく動かさなくてもOK
縦ゆれの動きは補助の指がポイント!
【補助の指】
「上方向」「下方向」どちらも、指1本でのビブラートは力が入りにくいので、基本は他の指で補助します。
小指は特に力が入りにくいので他の指もそえてビブラートしましょう。
↓
ただ、下方向のビブラートは、人差し指1本でもできます。
けっこう、やりやすいです♪
「人差し指」は下方向に力が入りやすいんですね〜♪
この「上下のスタイル」を応用したのが「チョーキング」「ベンディング」といったテクニックになります。
チョーキングの解説はコチラの記事で→チョーキングの練習フレーズ♪
横ゆれのビブラート
「人差し指で1弦12フレットにビブラートをかける場合」
【手順】
1弦12フレットを人差し指で押さえてピッキング
※このとき指は少しななめに構えるのがポイント
↓
弦を押さえたまま12フレットに指を寄せるように力を加える(音程が上がる)
※親指はネックの後ろに添えておく
↓
人差し指を元の位置に戻す(音程が戻る)
↓
これを細かく繰り返す
【音を聴いてみる♪】
今のビブラートを「ビブラートをかけたとき」と「かけてないとき」で聴き比べてみましょう♪
大きい変化ではなく「ごくわずかな揺れ」があります。
↓
↑
わずかに「ウィンウィン」と揺れてる感じ♪
次は「薬指で1弦12フレットにビブラートをかける場合」
基本の手順は人差し指と同じです。
薬指の向きがななめからスタートするがポイント!
写真で確認しましょう♪
↓
他の指を使うときも、基本の動きは同じ!
全部の指でできるようにしたいね!
横ゆれタイプの注意点
横ゆれのビブラートは「親指をネックの後ろにしっかりそえる」というポイントがあります。
指が離れると力が入りにくくなるから注意!
ここまでをまとめておきましょう!
↓
・押さえたフレット側に力を加える意識
・ビブラートをかけている間は指の力はゆるめない
(ゆるめると音が止まる)
・親指はネックの後ろに添える
・指をふるわせる速さでビブラートの速度をコントロールできる
↑
ゆったりしたフレーズにしたい時は、指をゆっくり動かせばいいんですね〜♪
ここまででビブラートのかけ方がわかったので、実際にそれを使ってフレーズを演奏してみましょう!
↓
ベースのビブラート〜練習フレーズ・演奏音源♪〜
では練習フレーズを紹介します♪
※コチラのフレーズは動画も作成中です。
・使用ベースは「ジャズベース」
・練習する時は「アンプ」も小型で良いので使いたいです。
ex.1 縦ゆれビブラート〜小指〜
小指と中指のビブラートを練習しましょう!
少々「フレットノイズが鳴っても」気にせず弾いてOKです!
※フレットノイズ:弦がフレットに当たってジリジリする音
【フレーズ解説】
1小節目:
4弦3フレット5フレットを8分音符のタイミングでピッキング
↓
休符を入れる
↓
6フレットを小指でビブラート
↓
2小節目:
3弦に移動
↓
3フレットを中指でビブラート(人差し指もOK)
↓
3〜4小節目:
3弦と2弦で同じ動き
4弦と3弦だから「下方向」のビブラートだね!
補助の指はしっかりそえましょうね〜♪
ex.2 縦ゆれビブラート〜小指・薬指〜
小指と薬指を使ってビブラートをかけます。
コチラもフレットノイズは出てOKです!
というか、、フレットノイズってカッコイイ!!
ex.2は名曲「スモーク・オン・ザ・ウォーター」のイントロをベースで弾いたアレンジです。
(実際の曲はギターで弾いてます♪)
↓
【フレーズ解説】
1小節目:
4弦3フレット小指
↓
3弦1フレット人差し指
↓
3弦3フレット小指でビブラート(下方向)
↓
2小節目〜4小節目:
3弦3フレットは全て小指でビブラート
※2周目は3弦3フレットを薬指で押さえてビブラート
2周目にビブラートする指を変えて演奏したよ!
小指と薬指はどちらも鍛えたい指ですよね〜♪
ex.3 横ゆれタイプ〜ローポジション&ハイポジション〜
ローポジションとハイポジションでクラシカルタイプのビブラートをかけましょう♪
【フレーズ解説】
1小節目:
2弦8フレットを人差し指でビブラート
↓
1弦10フレットを小指でビブラート
↓
2小節目:
2弦7フレットを人差し指でビブラート
↓
3小節目:
1弦15フレットを薬指でビブラート
↓
1弦14フレットを中指でビブラート
↓
4小節目:
2弦15フレットを薬指でビブラート
※全て横ゆれスタイルのビブラート
4拍目ウラくらいで、ポジションを移動しているから音は最後まで伸ばしてないよ。
譜面では全音符ですが、そのあたりは自分の弾きやすいようにですね〜♪
ex.4 横ゆれビブラート〜スライドと合わせて使う〜
「スライド」のテクニックも合わせて使ってみましょう♪
スライドは、弦を押さえて次の音まですべらせる奏法です。
スライドについて詳しくはこちらの記事で→スライドの練習フレーズ・演奏音源♪
【フレーズ解説】
1小節目:
3弦3フレットを人差し指でビブラート
↓
2弦7フレットに小指でスライド
↓
スライドしたあとビブラート
↓
2小節目:
3弦5フレットを人差し指でビブラート
↓
2弦8フレットに小指でスライド
↓
スライドしたあとビブラート
↓
3小節目:
2弦10フレットを小指でビブラート
↓
2弦8フレットを中指でビブラート
↓
4小節目:
2弦7フレットを人差し指でビブラート
※全てクラシカルスタイルのビブラート
スライドの音がなめらかなフレーズを演出してますね〜♪
ex.1〜4をつなげて演奏♪
最後にex.1〜4のフレーズをつなげて演奏してみましょう♪
(テンポは少し上がってます)
ポジション移動が少し難しい部分がありますが、何度も動きを確認してやってみてください。
※ex.4の2段目を繰り返しています。
※最後の音は4弦3フレットを伸ばして終わっています(横ゆれのビブラートもかけてます♪)
演奏音源をチェック♪
↓
今回の曲では「上方向のビブラート」は使わなかったね。
というか、曲の中で使ったことないかも、、
フレットレスベースでビブラート
「フレットレスベース」でビブラートをすると効果が大きく現れます♪
フレットレスベースは「フレットのないベース」です。
↓
フレットがないと、指を少し動かしただけで音程が大きく変わります。
なれていないと音程がズレるので、正確な左手のフォームも必要になります。
正確な音程をとるために、正確な音のポジションを覚えないとね!
※参考はこちらの記事→左手フォーム・押さえ方
この「すぐに音程がずれる」というデメリット?を利用すると
↓
「ビブラートが大きくかかる」メリットになります。
【横ゆれで演奏】
フレットレスベースの場合「横ゆれビブラート」で演奏します。
※タテゆれのビブラートは、フレットの上を弦が滑る奏法なので、フレットレスには向いていない。
音程の変化はわかりやすいですね〜♪
優しく柔らかい感じの音です〜♪
フレットレスベースについて詳しくはコチラの記事を参考に→フレットレスベースについて
※この他、弦の種類によって音色が変わる
ベースのビブラートのやり方・演奏音源♪〜まとめ〜
今回はビブラート奏法について解説しました。
フレーズに軽い味付けをする奏法ですね。
音を伸ばすだけでなく、音程をふるわせて変化をつける。
【今日紹介したビブラート】
・縦ゆれビブラート:低音で大きくかけたいとき
・横ゆれビブラート:軽めのビブラート、ハイポジションはかかりやすい
そして、フレットレスベース:ビブラートのかかりが良い!
といった感じです。
もちろん「ビブラートをかけずに伸ばす音」も必要なので、常にビブラートをかける必要はないです。
あくまで味付けなので、筆者は常にドレッシングはかけません(笑)
ビブラートを使う傾向として「クラシカルスタイル」を使うことが多いです。
「味付けは、さりげなく」ということです。
ぜひ、ビブラートを使ってフレーズにちょっとした変化を!
その他のテクニックも解説しています。
↓
・ハンマリング
・プリング
・スライド&グリッサンド
・チョーキング(ベンド)
・ハーモニクス
・タッピング(ライトハンド)
・スラップ
・ダウンピッキング
・オルタネイトピッキング
・その他のタブ譜記号
・ベースのテクニックまとめ
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