弦の構造を知ることで「どうやって弦を選ぶか?」もわかるようになるね!
このサイトで、弦に関して色々実験してまいりました。
弦を茹でたり、、13年間弦を張り続けてサウンド検証をしたり(笑)
茹でた弦の音はコチラから→【検証!】古いベースの弦を茹でたら、音が復活するのか?〜音源でチェック〜
13年間張り続けた弦はコチラから→【弾き比べ!】ベースの弦を10年以上張り続けたらどんな音に?〜古い弦&新しい弦〜
ご興味あればご覧ください♪
【今日のポイント】
・弦の構造がわかる
・弦の種類がわかる
・弦の選び方がわかる
以上の内容で「弦の構造と選び方」をみていきましょう!
今日から「選ぶ基準がわかる」ベーシストになれます!
それでは今日も行ってらっしゃい♪
それじゃ、まずは弦の構造から!
↓↓↓
ベース弦の構造
弦の構造について解説します。
①芯線と巻線
②ヘックスコアとラウンドコア
③ラウンドワウンド弦とフラットワウンド弦
④コーティング弦とハーフラウンド弦
⑤弦の素材・ニッケル・ステンレス
⑥弦の太さ・ゲージ
⑦弦のスケール
①【芯線】と【巻線】
ベースの弦は【芯線】と【巻線】という二つの弦から出来ています。
基本的に弦は、巻線(Winding)だけが見えています。
外側の弦と言っておきます。
そして、その巻線の中心に一本弦が入っています。
これを芯線(Core Wire) と言います。
普通は見えない内側の弦です。
実際に巻線をほどいてみました♪
↓
ギターの1〜3弦は芯線だけになっているよ!
②ヘックスコア・ラウンドコア
「芯線」には形状が2種類あります。
それによりサウンドが少し変化をするのですが、「わずかに変化」です。
「ヘックス・コア」
弦のパッケージには「Hex Core」と表示されます。
芯線の形が六角形です。
巻線との接触が少なくなるので、弦のテンション(押さえた感覚)が緩くなる。
これも微妙な感覚だと思います。
英語でヘックスは「六角」
六角形は「ヘキサゴン」って事で「ヘックス・コア」
芯線のもう一つの種類は「ラウンド・コア」
弦のパッケージには「Round Core」と表示されます。
芯線の形が丸く作られています(Round=丸い)
巻線との接触が密接なので、ヘックス・コアに比べ、テンション感がキツくなります。
パッケージにRound Core の表示は見るけど。
Hex Coreの表示ってあまり見ない気がする。
あまりないかもね。
表示がなければ、Hex Coreと思ってOK!
③ラウンドワウンド弦とフラットワウンド弦
続いては、巻線のタイプを見ていきましょう!
【Round Wound(ラウンドワウンド)】
・ベース弦で最も多く使われているタイプ
・ラウンド(丸い)」弦を芯線に巻いている
・サウンドは明るい音が特徴
・手触りがザラザラ
※ベースの弦は、ほぼこのラウンドワウンドの弦です。
【Flat Wound(フラットワウンド)】
・芯線に「フラット(平ら)」な弦を巻いたタイプ
・フレットレス・ベースやウッド・ベースに張ることが多い
・サウンドは柔らかい音
・表面が平らなので、手触りはツルツル
ポール・マッカートニーはこの弦をフレテッド(フレットがある)ベースに張って使っていました。
50年代〜60年代のエレキベースは、主にフラット・ワウンド弦を張っていました。
英語のWound(ワウンド)は「傷つける」って意味があるけど、「削る」という事だろうね。
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訂正:「wound」は「wind」の過去分詞形が正しい意味です。
フラットワウンドとラウンドワウンド弦についてはコチラの記事でも紹介しています→フラットワウンドとラウンドワウンドの比較音源♪
④コーティング弦とハーフ・ワウンド弦
代表手な弦の構造は、「ラウンド・ワウンド」と「フラット・ワウンド」
お次は、その弦に「一手間加えた弦」です。
【コーティング弦】
・ラウンド・ワウンドの弦に特殊なコーティング加工をした弦
・弦のハリが長持ちする
・手触りはなめらか
弦の劣化は手垢や手汗によるモノが多いのですが、コーティングすることで弦が錆びにくくなります。
普通の弦は1週間〜1ヶ月で弦のハリがなくなりますが、このコーティング弦なら2〜3ヶ月も長持ち!!
いや〜助かりますね♪
まぁ、コーティング弦は普通の弦より値段が高めだけど、気にすることなかれ。
結局、長持ちするんだから割には合うよね♪
あと、コーティング弦はずっと使ってると、コーティングが剥がれてくるよ。
そこまで使えば、弦のハリはないだろうね。
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3年ほどで、コーティングがこうなります。
こうなったら、早く弦交換しましょう!
コーティング弦についてはコチラ→【手触りなめらか】コーティング弦2選〜エリクサー&クリアトーン〜音源視聴♪
【ハーフ・ラウンド弦】
・ラウンド・ワウンド弦とフラット・ワウンド弦の間
・ラウンド・ワウンド弦の表面を削って加工する
・表面はフラット・ワウンド弦、芯線側はラウンド・ラウンド弦になっている。
(文字通り、半部だけラウンド弦ですね)
ただ、手触りはフラット弦ほどツルツルしていません。
⑤ベースの弦の素材・ニッケル・ステンレス
最後に、弦に使われる素材をみておきましょう。
代表的な2つ「ニッケル」と「ステンレス」をくらべて解説します。
【ニッケル(Nickel)】
弦の素材はこのニッケルが一番多く使われます。
元素記号Ni。
「 Nickel」「 NICKEL」「 NICKEL PLATED」「 NICKEL WOUND」と表示されています。
【特徴】
・ステンレスより落ち着いたトーン
・張りたては充分にブライト
・手触りは、滑らかで弾きやすい
・買いたてのベースにはほぼニッケルが張っている
【ステンレス(Stainless)】
もう一つがステンレス。
鉄(Fe) とクロム(Cr)を含む合金。
「 Stainless」「Stainless Steel」と表示されてます。
【特徴】
・ニッケルに比べるとブライトな音
・スラップなどドンシャリサウンドにはステンレスがオススメ!
・手触りはザラザラ
(数ヶ月ハリ続けるとザラザラはなくなる)
ニッケルに慣れるとステンレスの感触は違和感があるね。
ステンレスに張り替えた時のザラザラ感に慣れるまで、ちょっと時間がかかるかも。
その感触なんかも比べてみたいね♪
実際に弦のサウンドを確かめる実験もしてみよう!
ステンレス弦について詳しくはこちらの記事で→【ギラギラトーン】ベース用ステンレス弦の紹介〜DR/HI-BEAM&Dunlop/SuperBrightStrings〜
⑥ベース弦の太さ〜ゲージ(Gauge)〜
「弦のゲージ」も選ぶ基準になります。
弦のパッケージに、「40.60.80.100」とか「45.65.85.105」など数字が書かれています。
これがゲージです。(数字の小さい方から 1弦)
前者を「ライト・ゲージ(Light Gauge)」後者を「ミディアム・ゲージ(Medium Gauge)」
このあたりが標準の太さになります。
あとは、1弦が50や4弦が110などの「ヘビー・ゲージ(Heavy Gauge)」があります。
このゲージによって弦のテンション(押さえる感触とハリ具合)が変わってきます。
ゲージが太いから低音がガツガツ出ることはないです。
なんせ、0.1ミリほどの世界なので。。
ちなみに数字はインチ単位だから、40は0.04インチね!
「40」を「よんじゅう」とは読まず「よんゼロ」
105なら「いちまるゴー」
⑦ベース弦のスケール〜Scale Length〜
弦のスケールは、ベースのスケールに合わせて選びます。
ベースのスケールで一般的なのは34インチ(864mm)
「ロング・スケール(Long Scale)」です。
ここでもインチ単位ですね。
5弦ベースや6弦ベース(多弦ベース)の場合はスケールが長くなり35インチ(889mm)
「スーパーロング・スケール(Super Long Scale)」になります。
「エクストラ・ロング・スケール(Extra Long Scle)」という言い方もします。
中には36インチもあります。
そして、ロング・スケールより短い「ミディアム・スケール(32インチ)」「ショート・スケール(30インチ)」があります。
注:自分のベースのスケールが分からない時は、楽器屋さんで聞くのが早いですね。
(定番の4弦ベースならロングスケール。5弦ベースならスーパーロングスケールかと思われます)
たくさん選択しなきゃで、最初は何を選ぶか迷うよね?
まぁ、最初はロング・スケールで、ミディアムゲージかライトゲージを選べばOKよ!
あとは好みだから、色々試してみることね♪
ベース弦の選び方
【無難な弦選び】
・ゲージ:ミディアム(Mideum)orライト(Light)←数字で判断
・スケール:ロング・スケール(Long Scale)←分からない時は店員さんに相談
・素材:ニッケル(Nickel)が無難。
・タイプ:ラウンド・ワウンド(Round Wound)が無難。
注意:弦のパッケージは英語表記なので、英語も読めるようにしておきましょう。
(音楽の機材を扱う時は割と大事かも)
英語表記は、慣れていかないとダメだよね。。
アルファベットが並ぶと、パッケージがカッコよく見えるんだよ。
「Round Wound」が「丸い巻線が張っている弦」だと、、ね(笑)
だよね!
まぁ、英語を記号みたいにインプットしていけばすぐ覚えるかな♪
ベース弦の構造と選び方〜まとめ〜
今回は弦の「構造と種類とゲージとスケールと選び方」についての解説でした。←多い。。
・芯線と巻線の構造が違うと、それだけ音も変わってきます。
・弦に使われる素材が違うと、また音が変わってきます。
・この組み合わせにより音の幅はさらに広がると思います。
各メーカーから発売されている弦は、全部で1000種類ほど。
その中から自分に合う弦を見つけるのは、、無理です!
(いったい、何本弦を変えなきゃならんのだ。。いつか見つかるけど)
なので、
基本的な弦の構造を知っておいて、、
↓
定番の弦を使っておいて、、
↓
たまに変わった弦を試してみて、、
↓
「やっぱりいつもの弦が良いわ〜」となるのも良いのでは、と思います。
筆者のように「お財布的に弦を買うのが、、」と言って、コーティング弦を張る場合もあるわけです。
それぞれの考え方で弦を選んでみてください♪
それでは次回もお楽しみに〜♪
コメント
woundは傷(ウーンド)ではなく、wind(ワインド)の過去分詞ワウンドかと思います
そうでしたか!
ありがとうございます!訂正しておきます^^