タッピングは高速フレーズに欠かせないテクニック!
ベースソロで使えるとみんな驚きますね〜♪
今回は「タッピング奏法」の解説とフレーズを紹介します。
ちょっと難しいテクニックですが手順さえ分かれば「なんだこんなことか!」と、つながってくるはずです!
【今回のポイント】
・タッピングって何?
・タッピング奏法のやり方
・タッピングフレーズの紹介
・練習フレーズ・演奏音源♪
ぜひ超絶テクニックをマスターしてパフォーマンス向上を目指しましょう!
・記事の前半でタッピングの知識と解説
・記事の後半でタッピングフレーズの紹介♪
※今すぐタッピングフレーズを聴きたいときは→タッピングフレーズの演奏音源へ♪
以上の内容で進めて参ります。
それでは今日も行ってらっしゃい♪
ベースのタッピング(ライトハンド)奏法・記号
まずは「タッピング」とはどんな奏法なのでしょうか?
・タッピング奏法について説明
・表記の仕方
↓
タッピングとは
「タッピング奏法」「タッピング」(Tapping)
「ライトハンド奏法」ともいう。
↑
左利きの人がやると「レフトハンド?」(笑)
【奏法】
・ピッキングする方の指で弦(フレット)をたたく
・音が出る原理はハンマリングと同じ
・人差し指、中指、親指を使う
・ハンマリングやプリングを組み合わせてフレーズを作ることが多い
・ギターでも使われる奏法
タッピングの表記
タッピングは「↓」や「T」「t」の文字を使って表記する。
「矢印」で示されたフレットを右手の指でたたく。
「L」の記号がついたときは「左手で弦をたたく」という意味です。
※動きは「ハンマリング」と同じ。
↓
左手もタッピングに使うんだね!
・タッピングの後は「プリング(弦をはじく)」をすることが多い。
※タッピング記号の後の「P」は右手でプリング(はじく)の意味
↓
ベースのタッピングの動き・たたき方
タッピングの動きは使う指やプレイヤーによって少し違いがあります。
・弦のたたき方
・タッピングする指
・たたく場所
・タッピングの方向
それぞれ見ていきましょう♪
↓
弦のたたき方
たたき方はとても簡単です。
「振りかぶって→弦をたたく」
以上(笑)
↓
これだけで音が出せるんですね〜♪
タッピングする指
まずタッピングで使う指を決めておきます。
演奏のしやすさなどで違いがあるので、「どの指がやりやすいか?」は色々試してみて下さい。
↓
・人差し指
・人差し指に中指を添えるスタイル
・中指
・親指
人差し指に中指をそえると強度が増して強いタッピングができるよ!
※たまにピックを使ってタッピングするアーティストもいます。
たたく位置・指の向き
今回は「人差し指を使った場合」で進めていきます。
【たたく位置】
・フレットに近いところ
・フレットとフレットの真ん中をたたかない
【指の向き】
・指は少しななめにして弦をたたく
・弦に対してまっすぐに当てない
※ただしハイポジションになれば指の向きはまっすぐに近くなる(物理的なところ)
自然に構えたらななめになるからあまり意識しなくてもOK!
タッピングの方向
「タッピングの方向」というより「タッピングしたあと弦をはじく方向」というのが正しいです。
これは何かというと「タッピングの動きは」
↓
①弦をタッピング(たたく)
②タッピングした指で弦をはじく
という①と②の動作を連続してやります。
②の「弦をはじく方向」が内側か?外側か?
↓
・内側は、1弦をはじく場合2弦側の方向が内側
・外側は、1弦をはじく場合ベースを構えた位置から下方向
人差し指、中指は自分のやりやすい方向でOKですね〜♪
親指でタッピングする場合は外側にはじくよ!
↓
※真上に指をはなしても良い音は鳴らない(のちほどフレーズで練習)
ベースのタッピングの音・種類
では実際のタッピングフレーズの演奏音源を聴いてみましょう♪
いくつか「タッピングの種類」があるので順番に紹介します。
・ワンハンドタッピング
・ダブルタッピング
・ボースハンドタッピング
・タッピングトリル
・タッピングハーモニクス
・タッピングスライド
↓
片手でタッピング(ワンハンド・タッピング)
これが一番オーソドックスな奏法です。
人差し指、中指、親指のどれかを使って弦をたたきます。
左手はハンマリングとプリングで音を出すのが基本!
ダブルタッピング
2本の指でタッピングするテクニックです。
人差し指と中指を使います。
「交互に弦をたたくパターン」と「同時に弦をたたくパターン」があります。
【交互に弦をたたくパターン】
・2弦を人差し指
・1弦を中指
・フレットの幅によって薬指も使う
・それぞれ交互にたたく
↓
※2小節目の4拍目最後の14フレットは薬指でタッピングしています
「L」は、左手の人差し指と小指で弦をたたくレストハンドタッピング。
もう1つは、
【2弦を 同時にたたくパターン】
・人差し指と中指で1、2弦を同時にたたく
・人差し指と薬指の組み合わせもある
↓
ディープパープルの「スモークオンザウォーター」を演奏しています。
↓
4弦3フレットの8分音符はレフトハンドタッピングをしているよ!
両手タッピング(ボースハンド・タッピング)
「ボース(both)」「両方」の手でタッピングするテクニックです。
「ボスハンド」とも言います。
左手はハンマリングの動きですが、構え方が変わります。
「手の向きが逆!」(ピアノを弾くような構え)
↓
「P」は右手で弦をはじく。
「L」はレフトハンドタッピング
左手の小指や薬指は弦にふれてミュートをしているよ!
タッピング・トリル
トリルはハンマリングとプリングを細かくくりかえすテクニックですが、
「タッピング・トリル」というのは左手のハンマリングプリングに加えて、右手のタッピングを混ぜて高速でトリルをするテクニックです。
・左手はハンマリングとプリングを繰り返す
・右手は合間にタッピングを入れる
※トリルもタッピングも同じフレットをたたく
↓
弦を「①たたく→②はじく→③ハンマリング→④プリング」の順番。
交互にたたく動きが「餅つき」みたい(笑)
MIR.BIGのビリーシーンが「Addicted To That Rush」の冒頭でこのタッピングをしています。
少し歪んだ音でプレシジョンタイプのベースを使用して演奏しています。
タッピングハーモニクス
こちらは、タッピングした指をすぐにはなしてハーモニクスの音を出すというテクニックです。
タッピングハーモニクスについてはこちらの記事でも紹介しています→ハーモニクス奏法の解説・演奏音源♪
タッピングした指は弦を押さえつけずに、たたいてすぐに浮かせるのがコツ!
※またまたMR.BIGのビリーシーンが「Rock & Roll Over」という曲の冒頭で使っています。
「タッピング=ビリーシーン?」
タッピングスライド
タッピングした指で弦を押さえたままスライドさせる奏法。
ギタリストでは、B’zの松本さんがやります。
こんな感じでいろんなタッピングがあるわけです。
初めはワンハンドで音が出せるように練習ですね!
ベースのタッピングの弾きやすいセッティング
タッピングしやすいようにベースのセッティングを最適化しておきましょう!
・弦高の調整
・弦を選ぶ(ゲージ)
・構える位置(ストラップの長さ)
弦高を低くセッティングする
弦をたたいたときフレットまでの距離が近い方が音を出しやすいです。
それに必要なのが「弦高調整」です。
タッピングで有名なビリーシーンさんやMASAKIさんなどは低めの弦高ですね〜♪
弦高が高いと強くたたかないとダメだからね。
楽にできるセッティングが大事!
弦高調整についての記事はこちら→ベースの弦高を調整してみよう♪
弦のゲージを変えてみる
弦のゲージ(太さ・ハリ具合)も影響してきます。
技巧はベーシストの「ヴィクター・ウッテン」は細めのゲージを張っています。
ゲージが細いとタッピングや早弾きがしやすいようです。
「ライトゲージ」がオススメです!
その次が「ミディアムゲージ」
一番太いのが「ヘビーゲージ」
もちろん弦のゲージは好みでOK!
タッピングだけのために変える必要はないよ。
弦の選び方はこちら→弦の構造と選び方♪
オススメの弦の紹介はこちら→オススメの弦の紹介♪
ベースを構える位置
ベースを構える位置でやりやすさが変わります。
【やりやすい位置】
・高めに構える
・お腹のあたり
※先ほど紹介したビリーシーンはベースを高く構えます。
【やりにくい位置】
・低く構える
それぞれストラップの長さで調整しましょうね〜♪
ストラップの長さはいろんな記事で紹介しています。
↓
・指弾きの構え
・ピック弾きの構え
・スラップの構え
・左手のフォームと構え方
ご参考までに!
ということでここまででタッピングの知識とやり方を解説しました。
では、次にこのテクニックを使ってフレーズ練習をしてみましょう!
↓
ベースのタッピング〜練習フレーズ♪〜
タッピングのやり方がわかったということで「練習フレーズ」を紹介します♪
※フレーズで使うタッピングは全て「人差し指」です。
ex.1〜4までいろんなパターンがあるので、ゆっくり見ていきましょう!
・使用ベースは「ジャズベース」
・練習する時は「アンプ」も小型で良いので使いたいです。
↓
ex.1/ タッピング&ハンマリング
タッピングとハンマリングを使ってフレーズを弾いてみます。
「アタマ拍をタッピング→弦をはじく→左手ハンマリング」のパターン
たたいた後、弦をはじくのが早くならないようにウラ拍のタイミングを意識しよう!
【フレーズ解説】
1小節目:
1拍目オモテ、1弦12フレットタッピング
↓
1拍目ウラ、12フレットをはじく(上方向)
※この時1弦7フレットは左手人差し指で押さえておく
↓
2拍目、1弦9フレット小指(薬指)でハンマリング
↓
3、4拍目、同じフレーズ
↓
2小節目:
1拍目オモテ、1弦14フレットタッピング
↓
1拍目ウラ、14フレットをはじく(上方向)
※この時1弦7フレットは左手人差し指で押さえておく
↓
2拍目、1弦9フレット小指(薬指)でハンマリング
↓
3、4拍目、同じフレーズ
2小節目でタッピングするフレットが変わるのでポジション移動ですね〜♪
ex.2/ タッピング&ハンマリング&プリング
次は、プリングを加えて音数を増やしたフレーズです。
「オモテ拍をタッピング→ウラ拍で弦をはじく→左手ハンマリング→プリング」のパターン。
1弦と2弦で演奏。
【フレーズ解説】
1小節目:
1拍目オモテ、1弦12フレットタッピング
↓
1拍目ウラ、弦をはじく(上方向)
※この時1弦7フレットは左手人差し指で押さえておく
↓
2拍目オモテ、9フレット小指(薬指)でハンマリング
↓
2拍目ウラ、9フレットプリング
↓
3、4拍目休符
↓
2小節目:
2弦に移動して同じフレーズ
弦移動しても動きは変わらないね!
ex.3/ ピッキングから始まるフレーズ
ex.2と少し動きが変わりますが「はじめの音をピッキングするフレーズ」です。
「ピッキング(右手)→ハンマリング→タッピング」のパターン。
【フレーズ解説】
1小節目:
1拍目オモテ、1弦7フレットを押さえてピッキング
↓
1拍目ウラ、1弦9フレットをハンマリング
↓
2拍目、12フレットをタッピング(4分音符)
↓
3拍目オモテ、タッピングした指で弦をはじく
※ハンマリングした薬指は浮かせて7フレットが鳴るようにする
↓
3拍目ウラ、1弦9フレットをハンマリング
↓
4拍目、14フレットをタッピング(4分音符)
↓
2小節目:
14フレットをはじいて、あとは同じフレーズ
重要なポイントは、
はじめのピッキングは「12フレットあたりでする」ってこと!
↓
普段通りにピックアップの近くでピッキングするとタッピングの動作が間に合わなくなるから注意!
ex.4/ 3連フレーズに挑戦
タッピングで3連符のフレーズを弾いてみましょう♪
「タリラ・タリラ」「マクド・ナルド」「オレは・だれだ」何でも良いので3つで割れる言葉を呪文のように唱えながら弾いて下さい(笑)
【フレーズ解説】
3連符を①②③の動きでまとめて覚えると良いです!
※初めに1弦12フレットを左手人差し指で押さえておく
1小節目:
1拍目
①1弦16フレットタッピング
↓
②弦をはじく
↓
③1弦14フレット、左手薬指でハンマリング
2拍目
①1弦17フレットタッピング
↓
②弦をはじく
↓
③1弦14フレット、左手薬指でハンマリング
3拍目
①1弦19フレットタッピング
↓
②弦をはじく
↓
③1弦14フレット、左手薬指でハンマリング
4拍目
16フレットをタッピングして伸ばす
2小節目:
16フレットをはじいて12フレットを伸ばす
最初は「右手だけでタッピングするフレットを追っていく」のが良いよ!
フレットの順番を覚えてから左手のハンマリングを合わせよう!
このフレーズだと「16→17→19→16」の順番ですね〜♪
ex.1〜4をつなげて演奏♪
最後にex.1〜4をつなげて演奏してみましょう!
曲の最後は「4弦3フレット」を伸ばして、1弦のタッピングハーモニクス(12→15→17→19→17→15→12)を鳴らしています。
ベースのタッピング〜おすすめアーティストを紹介〜
超絶技巧のタッピングを聴きたいなら、このアーティストがオススメです!
「何やってるの!?」って技を繰り出してくれます(笑)
【邦楽アーティスト】
MASAKI、IKUO、今沢カゲロウ、TAIJI(X JAPAN)、桜井哲夫、BOH、上ちゃん(マキシマム ザ ホルモン)、日野JINO賢二
【洋楽アーティスト】
ビリーシーン、ヴィクターウッテン、ジョンマイヤング、ブライアンブロバーグ、ヴィクターベイリー、マーカスミラー、スチュアートハム
ぜひチェックしてみてください!
みなさん「歌のバック」というよりは「ベースソロ」でタッピングをしていますね〜♪
歌のバックでタッピングしてたらボーカルに怒られそう、、(笑)
タッピングは音を歪ませて演奏するアーティンストも多数います。
サンズアンプなどの歪みエフェクターは一度試す価値ありです。
タッピング練習のおすすめ本〜地獄のメカニカル・トレーニング〜
ここまでタッピングの練習フレーズを紹介してきましたが、筆者がタッピングを練習したテキストを紹介したます。
参考までに読んでみてください。
↓
地獄のメカニカル・トレーニング・フレーズ 決死の入隊編 (CD2枚付き)
テクニカルベーシストMASAKI氏直伝の「地獄のメカニカル・トレーニング・フレーズ」という本でタッピングのテクニックを練習しました。
この本は1章から5章まで分かれていて、第4章がタッピング・エクササイズになっています。
筆者はいまだに、全てマスター出来ていませんが、、(笑)
タッピングの他にスラップや3フィンガー奏法も解説されています。
電子書籍で持っておくといつでもフレーズを見ることができるので便利ですね〜♪
地獄のメカニカル・トレーニング・フレーズ 凶速DVDで特殺DIE侵略編(DVD付き)
もう一冊「メカニカルシリーズ」でDVD付きの本も出版されています。
DVDで実際にタッピングの動きを確認できます。
これはありがたい!
コチラの本もスラップや3フィンガー、左手の強化などエクササイズが盛り沢山です。
DVDの映像で手元を凝視したよ(笑)
ベースのタッピング奏法〜まとめ〜
今回は「タッピング奏法の解説」でした。
速弾きやテクニカルなフレーズ使われる奏法で、ライブで披露できるように練習していきましょう!
「弦をたたいて、その後はじく」という動きがわかれば基本はOKです!
そこに左手の「ハンマリング」や「プリング」を組み合わせることで複雑なフレーズが仕上がります。
複雑と言っても1つずつ分けて覚えれば、タッピングというのはそれぞれのテクニックの基本を足しただけです。
ほんとにそれだけ(笑)
物事を複雑にするのは「複雑に考えてしまう頭」ということです。
全てシンプルに考える!
その他のテクニックも解説しています。
↓
・ハンマリング
・プリング
・スライド&グリッサンド
・チョーキング(ベンド)
・ビブラート
・スラップ
・ダウンピッキング
・オルタネイトピッキング
・その他のタブ譜記号
・ベースのテクニックまとめ
ぜひ参考にして下さいね!
”3連符のリズムの取り方”をどう説明しようかと、
「マクド・ナルド」は分かりやすいはず。
「オレは、だれだ?」も3連符だ。
「キミは、だれだ?」
「あきらめの悪いベーシスト」
だと思う。
また会おう♪
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