ベースのフレーズで曲の感じがガラッと変わるよね♪
今日は「ジャンルごとのベースラインとアレンジ」について考えてみよう♪
今回は「8つのジャンル別にベースラインの作り方を解説」します。
どんなフレーズを弾けば「ロックになるのか?ジャズになるのか?ラテンになるのか?」
実践形式でやってみたいと思います。
ジャンルごとに”演奏音源”を作ったので参考にしてください♪
※音源はベースを大きめにミックスしています
途中に”コードアレンジ”の話も出てきますが、飛ばしてもOKです!
【この記事のポイント】
・ベースラインの作り方
・ジャンルごとのベースライン
・リズムパターン構築
・スケール,経過音,5th,7thで動く
・ジャンルごとでコード進行が変わる
・演奏音源でチェック♪
題材にする曲は、名曲「森のくまさん」
メロディがわかりやすく、4小節ごとで展開しやすいという理由です♪
↓
ベースラインの他に、
・曲のコードを変えたり
・楽器を変えたり
・テンポを変えたり
いろいろアレンジしていこう♪
(ジャンルをクリック)
ジャンル | 主な楽器/内容 | テンポ |
---|---|---|
楽曲アレンジの基礎知識 | ・コード・楽器編成 ・テンポ・音色 | /// |
ベースラインの基礎知識 | ・ルート,3rd,5th,7th ・経過音,フィルイン ・スタッカート など | /// |
①ポップス | アコギ/ピアノ/ドラム | ♩=110 |
②ロック/パンク | ・ギター/ドラム ・ギター/ドラム/ストリングス | ♩=198 ♩=96 |
③R&B(バラード系) | ギター/ピアノ/ストリングス/ ドラム | ♩=100 |
④ファンク | ギター/オルガン/ドラム | ♩=110 |
⑤ボサノバ/サンバ | ・ギター/ピアノ/ドラム ・ギター/ オルガン/ドラム | ♩=130 ♩=105 |
⑥ジャズ | ピアノ/ドラム | ♩=130 |
⑦レゲエ/スカ | ギター/オルガン/ドラム | ♩=96 |
⑧J-POP | ・ギター/ピアノ/シンセ/ドラム ・シンセ/ドラム | ♩=140 ♩=128 |
※「ギター」は「エレキギター」
それでは今日も行ってらっしゃい♪
ベースラインの作り方~曲のアレンジ要素~
ベースラインをアレンジする前に「曲全体のアレンジ要素」について考えてみます。
アレンジの手法にはどんなものがあるのでしょうか?
ここで曲の方向性や雰囲気が変わるから、バンドの中のベーシスト目線でチェックしておこう♪
①コードアレンジ
②楽器の編成
③テンポ
④音色
⑤フレージング
⑥番外編:メロディを変える?
①コードアレンジ/コード進行
楽曲の方向を左右するのが「コード付け」「コードアレンジ」
「メロディに対してどんなコード進行が合うのか?」
このアレンジには、音楽理論が必要なのでちょっと難しい手法です。。。
[コードアレンジ]
・3コード(キーが「C」の場合”C,F,G”)だけでコード付けできる
・代理コードで置き換える
・長調(メジャーキー)のメロディに短調(マイナーキー)のコードをつける
・1部分だけ転調させることも可能
3コードだけは何か物足りない響きになったり、逆に素朴なメロディなのに、色つけしすぎたコードは合わなかったり。
”なんとなくコードを変えても意味がない”のです。
でも、「なんとなく」という感覚も大事←どっちやねん(笑)
「カントリーロード」のコードアレンジをしたよ♪
①基本コード
②マイナーキーでコード付け
↓
響きが全然違うよね♪
”ポップな響き”と”おしゃれな響き”
このように”コード進行を変える”ことを「リハーモナイズ(リハモ)」といいます。
そして、コード以外にも色んな要素が組み合わさります♪
↓
②楽器の編成
どんな楽器で演奏するか?
”楽器の編成”も重要になります。
例えば、ロックバンドがライブでアコースティックアレンジで演奏すると、オリジナルの音源と違った聴き方ができるんだよね♪
編成①:ピアノ, ベース, ドラム
編成②:ギター, ベース, ドラム
ピアノとギターではリズムの付け方が変わるよね。
ギターのブラッシング(シャカシャカ)はピアノでは再現できない音だね♪
逆にピアノの音域はギターではカバーできない。
あと、ステージ上での立ち位置も変わるかな♪
③テンポ
「テンポが変わると違う曲に聴こえる」のは事実です。
どのアーティストでもいいので、YouTubeで再生速度を落として聴いてみてください。
全く別の曲になります。
例えば、
RADWINPSの「前前前世」は” テンポ190”の曲だけど、勝手に”テンポ100”でスローアレンジしたよ(笑)
↓
これは実験なので苦情は受けつけません(笑)
④音色
楽器の編成ともつながりますが「音色」も大きな要素です。
ベースの音色は「指弾き,ピック弾き,スラップ」で同じフレーズを弾いても音が全く違います。
曲調に合わせて奏法は変えたいですね。
※のちほど実践♪
ギターの音色だと”クリーンな音”と”歪んだ音”では雰囲気がごろっと変わるよ♪
↓
①クリーンギター
②歪みギター
曲によりだけど、
・優しい系アレンジ
・攻撃的なアレンジ
が音色で決まるね♪
⑤フレージング
これはレベルが高く、そして正解がない要素です。
「どんなフレーズを弾くか?」もアレンジには欠かせないテクニックになります。
[フレージング]
リズム, 音域, 動き, 音階 などを組み合わせて構築
[ピアノの場合]
・コードを伸ばすだけ
・アルペジオで動かす
の違いで「曲の勢いやメロディの色つけ」ができる♪
↓
[ベースの場合]
・8分音符のリズムで曲に勢い
・2分音符や全音符でゆったり
リズムを変えるだけでも違いは出せる♪
⑥番外編:メロディを変える?
編曲においては”メロディ自体を変える”こともします。
ですが、今回は”メロディはそのまま”という条件なので、メロディ変更はNGです。
メロディを変えると、極端な話「森のくまさん」がこんなことにもなります。。。
↓
↑
これは怒られる(笑)
コードに合わせて都合よくメロディを変えることも可能。
だけど、腕の見せ所は「メロディは変えずにカッコよくする♪」ってこと!
以上、”楽曲アレンジの要素”でした。
「コード進行/楽器編成/テンポ/音色/フレージング」
これらの要素を踏まえて今回はアレンジしていきます。
なので、「ベースラインだけを変えても曲全体のアレンジとしては不十分」と言うことを覚えておいてください。
ベースラインの作り方と基礎知識/初級〜中級
それでは基礎知識を踏まえて「ベースライン作りに必要な知識」について解説します。
①ルート,5th
②3rd,7th
③経過音
④8ビート,16ビート
⑤スタッカート
⑥フィルイン(ペンタとニックスケール)
⑦ジャズの2ボートと4ビート
⑧4つ打ちドラム
番外編:グルーヴについて
①ルートと5th
まずは「コードのルート」を使ってフレーズを作ります。
[ルートとは?]
コードネームの最初に書いてるアルファベットのこと。
「Cm」のルートは「C」
「G7」のルートは「G」
↑
上記のほか「#(シャープ)」「♭(フラット)」が付くコードはナチュラルの音から1フレット上げ下げして見つけます。
例:「C#」は「3弦3フレットのC」を1つ上げて「3弦4フレット」にあります。
「D♭」の場合「3弦5フレットのD」を下げて「3弦4フレット」にある。
つまり「C#」と同じ位置にあるってこと♪
※異名同音という
例として以下の小フレーズはコードのルートのみで演奏しています。
※ルート音:F→E→D→C→A
↓
[5th]
5thはルートの次によく使われる音です。
のちほど演奏する”ボサノバやサンバのパターン”で使用します。
ボサノバ以外でも出てくるから、ここでは「ルートからの位置関係」を覚えておこう♪
②3rd,7th
3rdと7thでコードを色付けできます。
[3rd(3度)]
これは「コードが”メジャー系”か”マイナー系”かを決める重要な音」です。
3rdも、ルートから見た位置関係を指の動きで覚えるといいよ♪
↓
メジャーコード:メジャー3rd
マイナーコード:マイナー3rd
フレージングするときは意識して使います。
メジャーコードとマイナーコードをグループ分けできるようにしておきましょう!
↓
↑
コードネームを見て判断できないと3rdは使えないから「m」が付いてるか付いてないかちゃんと確認してね♪
「ルート→3rd→5th」の順で弾く練習をしましょう♪
メジャーとマイナーの両方を使い分けできるように!
↓
[7th]
ファンク系のコードは「7thコード」が多く使われます。
「C7、F7、E7」など。
「7th」の位置関係を確認して演奏してみましょう♪
↓
ルートにちょろっと動きをつける時に”7th”って選択肢があれば便利♪
③経過音
[経過音]
コードとコードをスムーズにつなぐ目的があります。
「ルートから次のルートに経過する音=経過音」
コードが変わる手前に経過音を入れてフレーズの動きを出します。
↓
「コードが変わる直前の4拍目」に入れることが多いかな♪
・音階を使う
・次のルートに近い音
とか色々。
④8ビート,16ビート
8分音符でゴリゴリのロックやパンクフレーズを弾く練習です。
[8ビートバリエーション]
・8分音符のみ
・4分音符を入れる
・2拍目ウラのシンコペーション
など
1拍目を4分音符にしたり、4拍目を4分音符にしたりね♪
シンコペーションを入れると”ドラムのパターンも変わる”から、バンドで打ち合わせしておこう♪
フレーズの中に16分音符を入れてちょろっと動きを出す練習です。
↓
[16分音符で味付け]
・コードが変わる手前
・4拍目
・2拍目から3拍目にかけて
・さりげなくが大事
16分音符を活かしたフレーズに挑戦!
プラスして、16分休符や8分休符も重要!
16ビートのハネたフレーズを弾いてみましょう♪
↓
16ビートって「16分音符をぎっしり埋めるってことじゃない」からね!
「リズムのノリ方」や「フィーリングがツクツク細かい」ってこと♪
⑤スタッカート
[スタッカート]
スタッカートで音の長さをコントロールしましょう♪
「あり」と「なし」ではフレーズのキレが変わります。
フレーズにキレを出す時は音符の長さって大事なんだ。
伸ばしっぱなしはダルダルな感じ。。。
※ダルダルがいい時もある
リズムのバリエーションはたくさん持っておきましょう♪
⑥フィルイン(ペンタとニックスケール)
基本はルート中心のフレージングが多いですが「フィルイン」を入れることで単調なフレーズから抜け出せます。
↑
②のフレーズは2小節目に動きがあるよね?
どの音を選ぶかは次の項目。
↓
[ペンタとニックスケール]※略して”ペンタ”
指板の形を覚えて自由に弾けるように練習しましょう!
・コードがメジャーコードの場合:メジャーペンタトニック
・コードがマイナーコードの場合:マイナーペンタトニック
↓
どっちのスケールも慣れたら、”みどり”の音も入れて広い範囲で弾けるようにしよう♪
このスケールを使って4小節目にフィルインを入れる練習をしましょう♪
コードが「C」なら「Cメジャーペンタトニック」
コードが「Am」なら「Aマイナーペンタトニック」ですね!
1小節にフレーズが収まれば動きは自由!
何度も練習ね♪
⑦ジャズの2ビートと4ビート
ジャズのフレージングでは「2ビートと4ビート」というパターン使います。
[2ビート(ツービート)]
曲の出だし(テーマ)は2ビートで演奏することが多いです。
※いきなり4ビートもあります。
2ビートはルートと5thで2分音符を引弾けばOK!
↓
・1小節に2拍「ルートと5th」を入れたらOK
・1小節で2つコードが変わる場合はルートだけを弾く
・「-5」という表記のコードは5thを半音下げます(フラット5th)
例:「Em7-5」「C7-5」など
[4ビート(フォービート)]
アドリブソロのバッキングは4ビートになります。
4ビートは次のコードに向かっていくフレーズを考える。
音が次のルートに歩いていく「ウォーキングベース」ってやつね!
↓
・ルートからスタートして、音階をつないで”4分音符4つ”で次のルートにつなぐ
・コードが変わる直前は次のルートに近い音を弾く
※「アプローチノート」というが「経過音」という解釈でOK
これも理論の勉強が必要だから、今は「こう動いたらスムーズに音がつながるな」くらいで思っておけばいいよ♪
⑧4つ打ちドラム
「4つ打ちのバスドラムは万能!」
バスドラムを1小節に4つ「ドゥ・ドゥ・ドゥ・ドゥ」と打たれるリズムです♪
↓
「ダンスビート」「ディスコビート」ともいわれるね♪
・小室さんの曲
・SMAP
・浜崎あゆみ
・YOASOBI
の曲でよく聴くリズム♪
・オクターブ(弦とびフレーズ)
・8分音符16分音符
4つ打ちの上ではなんでもOK!
番外編:グルーヴについて
「グルーヴ」
この言葉は聞いたことはあるけど、理解に苦しむワードです。
まず、このフレーズを聴いたまま歌ってみて♪
↓
「ドゥダドゥー、ンドゥダー♪」みたいに僕は歌ったんだ。
じゃあこれも歌ってみよう♪
↓
こっちは「トゥトゥトゥー、ントゥトゥー♪」みたいな歌い方かな。
この2つ譜面にすると「1小節のパターンとしては同じ」なんだよ!
↓
では何が違ったか?
↓
「1小節のフレーズの歌い方」ですね。
↓
それが、「グルーヴ!!」
じゃあ歌い方を「ガゴガ〜、ンガガ〜」みたいにしたかったら?
↓
↑
こんな音で弾くと思います(スラップで演奏♪)
ちなみにこれは「筆者が思うグルーヴ」です(笑)
いまだにグルーヴの明確な答えを聞いたことがないから、このへんで許してあげてね(笑)
でも間違ってないと思うんだけどな。。。
ではこれらを踏まえて、”ジャンルごとにどうアプローチ”していくか?
次の項目へ!!
↓
ベースラインの作り方:ジャンル別に解説
ここから「ジャンル別にベースラインのアレンジ」をしていきます。
”コードアレンジ”の話も出てきますが飛ばしてもOKです♪
①ポップス
②パンクロック/ UKロック
③R&B(バラード系)
④ファンク
⑤ボサノバ/ サンバ
⑥ジャズ
⑦レゲエ/ スカ
⑧J-POP
①ポップスのベースライン
まずは「ポップス」のアレンジから始めましょう。
ミスチル, スピッツ, ドリカム, いきものがかり, ゆず, コブクロ
などがポップスと言われるジャンルです。
もちろん彼らは、ロック系やR&B系の曲も歌うし、演奏するジャンルは1つではないよ。
ポップスアレンジ/ 演奏音源♪
[楽器の編成]
アコースティックギター, ピアノ, ドラム, ベース(指弾き)
アレンジポイント~王道リズムパターン~
「困ったらこのパターン」というリズムを使いました。
↓
さらに「弾くタイミングは同じで音の長さをコントロール」できれば上級者!
ちょっとずつ音を短くして演奏します。
↓
このパターンは洋楽邦楽でたくさん聴くことができる♪
ポップス以外でもね!
ポップスのコードアレンジ
元のコード進行から少し変更しました。
・”C→Am”は歌謡曲の感じが出る進行
・”Dm→G7”はメロディの区切りにハマりやすい進行
ギター弾き語りやピアノ弾き語りでも演奏しやすいコード付けだね♪
[アレンジのまとめ]
・70’sや80’sのポップスから優しいロックでも使えるアレンジ
・ルート中心のシンプルなベースラインを心がける
・王道リズムがバッチリハマる♪
・経過音でコードの流れを作る
②ロック, パンクロックのベースライン
続いて「ロック」「パンクロック」
ロックもジャンルとしては幅が広いよね。
・ビートルズからメタル系, パンク系, ビジュアル系
・ポップス系で紹介したミスチルやスピッツも優しい系ロックバンド。
今回は「ギターロック系」ということで、歪んだツインギターにベースとドラムのリズム隊をのせて、2パターンのアレンジをしてみます。
・パターン①はパンク/メロコア系
・パターン②はUKロック風
UKロックはストリングも入れたアレンジ♪
↓
パターン①パンクロック/ 演奏音源♪
[楽器の編成]
ギター2本(歪み系), ドラム, ベース(ピック弾き)
[アレンジのまとめ]
・前半後半でドラムのパターンが変わる
・1段目4小節目と2段目2小節目のフィルインが次の展開につなぐ
・バンドイメージは”グリーンデイ”や”Hi-STANDARD”
・ベースはサンズアンプで歪んだサウンドを作る
※サンズアンプはおすすめのエフェクター♪
ベースを歪ませるとギターの歪みに埋もれない音作りができるよ♪
パターン②UKロック/ 演奏音源♪
[楽器の編成]
ギター2本(歪み系), ドラム, ベース(指弾き)
※ベースは歪ませている
[アレンジのまとめ]
・オアシスのサウンドをイメージ
・両サイドのギターで音の壁を作る
・ミディアムテンポの曲が多い
・後半からストリングスのフレーズで盛り上げる
・ベースが16分音符や経過音を入れて動きをつける
ベースは前半を抑えめにして、後半で音数を増やしたよ♪
パンクロックのコードアレンジ
・色つけのないストレートなコード
・ラストのAb→Bb→C”は一瞬だけ転調して意外性をつけた
[ツインギターの割り振り]
・パワーコード(ルート&5th)
・トライアド(ルート&3rd&5th)
で分けると音域やサウンド面の幅が広がる
”M7th”や”m7”を使うと曲の勢いがボヤけるから、パンク系ではあまり使わないかな。
UKロックコードアレンジ
・”add9”が入ると浮遊感が出る
・”D7”はオアシスの”Wonderwall”風のアレンジ
・”F→Fm”はオアシスの”Don’t Look Back In Anger”のラスト
・全体的にオアシスっぽい♪
③R&B(バラード)のベースライン
「R&B(リズム&ブルース)」は元々ソウルミュージックという黒人音楽から派生した「現代版ソウル」的な音楽です。
[洋楽アーティスト]
ホイットニー・ヒューストン/ スティービー・ワンダー/ アリシア・キーズ/ マービン・ゲイ/ チャカ・カーンなど
[日本のアーティスト]
MISHA/ 宇多田ヒカル/ ドリカム/ AI/ JUJU/ Crystal Kay/ 和田あき子/ 鈴木雅之/ ゴスペラーズ/ ケミストリーなど
KポップもR&Bテイストの曲が多いね。
最近は、ベースが鳴ってない曲もあるんだよね。。。
R&Bアレンジ/ 演奏音源♪
[楽器の編成]
ギター(クリーン系), エレクトリックピアノ, ストリングス, ドラム, ベース(指弾き)
[アレンジのまとめ]
・16分音符の味付け
・曲のイメージは”MISHA”の”Everything”
・ストリングスの裏メロと暖かいコード感
・2段目”Gm9”でフィルイン、その後メロディに合わせた動き
・柔らかいトーンのベースで空間を作る
動きはさりげなく、弾き過ぎない。
押し引きで抑揚をつける♪
R&B/コードアレンジ
バラードでゆったり流れるコード進行を意識♪
・1段目は”FM7”から”CM7”に降りていく進行
・2段目”Gm9”はラスト手前で”ちょっと転調”をした
・”Em7-Dm7/G-Am9”:メロディに合わせてコードを動かすと盛り上がる
出だしのコード進行は名曲”ラビング・ユー”と同じ。
SMAPの”ライオンハート”でも使われているね♪
④ファンク/ベースライン
「ファンク」もソウルミュージックからの影響を受けた黒人音楽です。
R&Bとは違いアップテンポの曲が多く、ギターカッティングなど16分音符系のフレーズが目立ちます。
[有名アーティスト]
ジェイムス・ブラウン/ ラリー・グラハム/ ジャミロクワイ/ レッドホットチリペッパーズ/ アースウィンド&ファイヤー/ タワーオブパワー/ ブーツィー・コリンズなど
ファンクアレンジ/ 演奏音源♪
[楽器の編成]
ギター(クリーン系), オルガン, ドラム, ベース(指弾き)
[アレンジのまとめ]
・”7th”を入れたフレージング
・ギターカッティングがキレキレのファンクアレンジ
・後半から”セカンドライン”のリズムスタイルに展開
・後半はスタッカートなしのフレーズもあるので注意
・フレーズはアタマで歌えるようにグルーヴさせる♪
2段目の「x」は「空ピック」といって弦をミュートして弾く奏法ね♪
はじめは実音が出ても気にせず弾いていいよ!
ファンク/コードアレンジ
”7thコード”を念頭に♪
・”7thコード”でファンク感やブルージー感、イナたい感じを出す
※イナたい→泥臭い,田舎臭い,カッコ良すぎないという意味
・メロディに合わせて”7th+9th”も混ぜてコード付け
・”D7,E7,F7”は”D7(9),E7(9),F7(9)”を弾いている
最初に「メロディ変更NG」っていったけど「リズム変更」はOK!!(笑)
⑤ボサノバ&サンバ
「ラテン系」と言われるジャンルに「ボサノバ」や「サンバ」があります。
[有名アーティスト]
アントニオ・カルロス・ジョビン/ ミッシェル・カミロ/ エスペランサ/ 熱帯ジャズ楽団
日本のベーシストでは”高橋ゲタ夫”さんが有名だね♪
あと、ジャズやフュージョン系のベーシストはラテンも得意だよ!
ボサノバ/ 演奏音源♪
[楽器の編成]
ギター, ピアノ, ドラム, ベース(指弾き)
[アレンジのまとめ]
・ボサノバの基本的なパターン
・4拍目に経過音を入れる(4分音符,8分音符)
・2段目”FM7”のルートをオクターブ上にして動きを出した
・柔らかい音色
3段目のパターンもたまに使ってもいいよ♪
基本のパターンは崩さずに。
サンバアレンジ/ 演奏音源♪
[楽器の編成]
ギター, オルガン, ドラム, ベース(指弾き)
[アレンジのまとめ]
・王道のサンバパターン
・5thは下の音を主に使う(ドシっと重い感じを出したい)
・4拍目に経過音(リズムは8分音符)
・ギターやオルガンは短い音符とリズムでスピード感を出す
・ラストの3連符フレーズはよく使う(葉加瀬太郎の”情熱大陸”など)
2段目”Em7”は、ボサノバ同様にリズムを変えてもOK♪
流れが単調になりそうなときに有効。
コードアレンジ
ボサノバとサンバでコード進行は大体同じにしました。
テンポの違いで2つのジャンルはカバーできます♪
・”M7”や”m7”でコードの響きをボヤけさせる
・フワフワした感じを出したい
・音源のピアノの裏メロは9thや6thが入ったフレーズ
柔らかいコード感はロックにはない響きだね♪
・基本のコード進行はボサノバと同じ
・ラストだけキメフレーズに行きやすいよう”Dm7-G7”に変更
コード付けはボサノバ とサンバは同じでもOK!
あとは曲の勢いでカバーする♪
⑥ジャズのベースライン
「ジャズは難しい」とよく聞きます。
[何が難しい?]
・即興演奏ができない
・どの音を使うかわからない
・コードが複雑
はじめは、”なんちゃってジャズ”でいいんでよね♪
とりあえず雰囲気だけ味わってみよう!
ジャズアレンジ/ 演奏音源♪
[楽器の編成]
ピアノ, ドラム, ベース(指弾き)
ジャズの編成は、
・3人(トリオ),4人(カルテット)
・大所帯のビッグバンド
メロディパートは、
・ボーカル,サックス,トランペット,ピアノ
がやることが多いよ♪
[アレンジのまとめ]
・出だしの2ビートはルート&5th
※Em7-5の5thは半音下がった5th(フラット5th)
・後半から4ビート
・2段目は半音でぶつかる不協和音を使用
でもジャズのサウンドには合う♪
・キメのリズムは合わせる
ドラムのリズムは、
・2ビートがハイハット
・4ビートがライドシンバル
この音を聴いてベースが2ビートか4ビートを決めることがある♪
↓
コードアレンジ
プロはこのコード譜にいろんな和音を足して演奏♪
・1段目は4度進行(ツーファイブを含む)のコード進行
・Em7-5をEm7-5(b9)、Dm7をDm7(9)に勝手に変えてOK!
・2段目”CM7-Am7-Dm7-G7”は”1-6-2-5”といわれる循環コード
・3段目は循環コードの”CM7-Am7”を”Em7-Aaug7”に変更している
ジャズは深く勉強してないけど、なんちゃってコード進行は作れる(笑)
⑦レゲエ&スカ/ ベースライン
”レゲエの神様”といえば「ボブ・マーリィ」
彼を聴かず誰を聴くのでしょう?
とりあえず「ボブマーリィ」を聴いてね♪
ロックやR&Bのアーティストにも影響を与えたアーティストだね!
レゲエやスカは演奏前にいくつかアレンジのポイントを解説します。
↓
休符スタートのフレーズ
頭に8分休符を入れて、ウラ拍からフレーズスタートさせると「レゲエっぽく」なります。
「ウ・タ・タ・タ 」みたいにフレーズを歌ってみましょう♪
↓
迷ったら休符からスタートでOK!
これもルート5thが中心♪
8分ウラにアクセントがレゲエ
これはギターや鍵盤楽器の役目ですが「レゲエ」や「スカ」という音楽は「ウラ拍にリズムのアクセントをつける」のが特徴です。
むしろ、これがないとフォークソングになります。たぶん。。
このリズムをギターや鍵盤で演奏します♪
↓
・ゆっくりのテンポは「レゲエ」
・テンポを上げたら「スカ」
ざっくりとそんなイメージでいいかな。
そんな感じで演奏音源をどうぞ!
↓
レゲエ&スカアレンジ/ 演奏音源♪
[楽器の編成]
ギター(クリーン系), オルガン, ドラム, ベース(指弾き)
「ルート,3rd,5th,7th」の全部を使ってフレージングしたから、今までのおさらいをしてね♪
↓
[アレンジのまとめ]
・前半は休符スタートのパターン
・後半はアタマ拍からのフレーズに変更
・16分音符のハネたニュアンスをつける
・ギターは前半がレゲエ, 後半がスカ
・ボブマーリィの”I Shot The Sheriff”が参考音源♪
”ちょろっと入る16分音符”でハネた感じを出そう♪
コードアレンジ
メジャーキーでもマイナーキーでもレゲエのリズムでなんとかなる♪
・レゲエやスカの場合、コード付けというより”リズム”が決め手♪
・マイナーキーのコード付けを選択
・メジャーキーは”パンクロック”のコード進行が使える
ウラ拍のリズムでレゲエかスカになるからコード付けはなんでもOK!
⑧J-POP/ ベースライン
また幅広い呼び方になりますが「J-POP(ジェーポップ)」は、90年代頃から流行出した邦楽の総称です。
[J-POPアーティスト]
・ユニット:チャゲアス、ドリカム、ゆず、ELT、ZARD、DA PUMP、パフィ、エグザイル、モー娘。
・バンド:サザンオールスターズ、ミスチル、スピッツ、GLAY、ラルク
・ジャニーズ系:SMAP、キンキ、TOKIO、ARASHI
・小室ファミリー:安室奈美恵、華原朋美、globe、TRF
・ソロ:宇多田ヒカル、浜崎あゆみ、広瀬香美、TMレボリューション
・アニソン/ ボカロ系
などミリオンヒットを連発したアーティストばかり!
J-POPアレンジは、
・よく使われるコード進行
・シンセ系の打ち込み
をテーマに作ってみたよ♪
まずはJPOPでよく使われるコード進行「丸さ進行」と「小室進行」について解説します。
↓
丸さ進行
「丸さ進行」とは、椎名林檎の名曲「丸の内サディスティック」で使われるコード進行♪
・1段目の”FM7→E7→Am7→C”が丸さ進行
・2段目はメロディの下降に対してコード(ルート)も下降するアレンジ
・丸さ進行は”ずとまよ”や”YOASOBI”も使う進行
「丸さ進行」といわれますが、もっと昔からこのコード進行はあります。
丸さ進行だけを聴いてみましょう♪
↓
「丸さ進行は切ない感じの演出ができる」から好まれるんだけど「あえて使わずコード付けする」ってアレンジャーもいるね♪
小室進行
プロデューサー”小室哲哉氏”が楽曲でよく取り入れるコード進行は「小室進行」と呼ばれています。
おそらく90年代を席巻した小室ファミリーの曲調にあっていたのでしょう♪
・”Am→F→G→C”の部分が”小室進行”
・2段目”F→G→Am”もよく使われる進行(Am→Cに行くのもあり)
・ラストはTMネットワークの”セルフコントロール”やTMレボリューションの”ハイプレッシャー”のフレーズ(パクリ!!笑)
小室進行はロックでも使われるコード進行です。
・ピアノ伴奏なら小室ファミリー(音源前半♪)
・歪んだギターならロック(音源後半♪)
↓
このコード進行になると、エモくなるよね!
J-POPアレンジ~丸さ進行~/ 演奏音源♪
[楽器の編成]
ギター(歪み系), ピアノ, シンセ, ドラム, ベース(指弾き&スラップ)
・AメロBメロを指弾き
・サビでスラップ
みたいに変えてもいいよね!
[アレンジのまとめ]
・”ずとまよ”や”ボカロ系”っぽいアレンジ
・コード進行が同じなのでベースに動きをつける
・後半はスラップでバキバキ
・2段目2小節目でペンタトニックのフィルイン
・シンセのシーケンスフレーズ(繰り返しパターン)
⑤J-POPアレンジ~小室進行~/ 演奏音源♪
[楽器の編成]
シンセ, エレクトリックピアノ, ドラム, ベース(指弾き)
[アレンジのまとめ]
・小室さんや浅倉大介さんを意識(笑)
・打ち込みサウンド+ベース
・ルート中心でリズミックなベース
・図太いLOWを出せたらOK!
・軽く歪ませてシンセベース的なサウンドも作れる
以上でアレンジはすべて終了〜!
ギターを弾きすぎて、指が痛い、、、(笑)
ジャンル別ベースラインの作り方〜まとめ〜
ということで「ジャンル別ベースラインの作り方」でした!
マニアックな内容でしたが、アレンジは筆者が大好きな作業です(笑)
聴いて分かるように、
「アレンジは、ベースラインだけで決まるわけではない」
”コードアレンジ”や”鳴ってる楽器”により、方向性が変わるのです。
[アレンジ要素]
・ギターは歪んでいるか?クリーンな音か?
・鍵盤楽器はピアノ?オルガン?
・テンポは早い?遅い?
・男性ボーカル?女性ボーカル?
・1人で歌う?2人歌う?
などなどあらゆる要素が合わさって、一つのジャンルや楽曲は作り上げられています。
なので「ベースラインを変えたからジャンルが変わる」など、そんなわけはないですよ。
でも、ベースラインは大事な楽曲の要素です。
今弾いてるベースラインは、楽曲に合っていますか?
自信持っていきましょう!
ってことで、「いろんなジャンルを聴いてね〜♪」
点と点を線でつなぐアート。
すなわち、
「ベースライン」
今自分が作るフレーズは、
過去にどこかで聴いた音かもしれない。
それは一つの”点”に過ぎないが、
現在につながった”線”だ。
「Connecting the dots」
次の未来につなぐんだ。
また会おう♪
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