楽器の原音は活かして、なおかつエフェクターの音を混ぜられる機械があればな〜
そんなときは”エキゾチック”の「Xブレンダー」を使うと良いよ♪
「楽器の原音にエフェクターの音をブレンドできる機材」。
それが”ブレンダー“です!
ブレンダーを使えばエフェクターを使用しても、ベースやギターの元の音は活かすことができます!
紹介するのは、人気メーカー”XOTIC(エキゾチック)”の「X-Blender(エックスブレンダー)」
【今回のポイント】
・ブレンダーの使い方
・エキゾチック“Xブレンダー“の紹介
・ベース&エフェクターをつないで試奏♪
・プロアーティストの使用例
・記事の前半で「ブレンダー」の解説
・記事の後半で「エキゾチックX-ブレンダー」を使った音作り♪
※今すぐ音作りを聴きたい時はコチラ→ブレンダーを使った音作り♪
それでは今日も行ってらっしゃい♪
エフェクター用のブレンダーとは?
まずは「ブレンダーってなに?」というところからスタート♪
①ブレンダーの役割
②エフェクターをつなぐ&調整する
③原音の混ざり方イメージ
①ブレンダーの役割
「ブレンダー」自体は”エフェクター”としての役割はなく、「楽器の原音にエフェクターの音を混ぜる(ブレンドする)役割をする」機材です。
※ループボックスという呼び方もされる
楽器の原音に必要な量のエフェクト音を混ぜる役割ね♪
↓
OFFにすると原音だけになる。
↓
②エフェクターをつなぐ&割合を決める
基本的な使い方は、
・ブレンダーに他のエフェクターをつなぐ
・原音(DRY)とエフェクト音(WET)の割合を決める
ツマミを回して調節するんだ!
・DRY〜WET
・0〜100%
みたいな表示になっているよ♪
↓
どのメーカーも大体同じ仕様になっています。
※「WET」の方に回すとエフェクト音が多くなる
③複数のエフェクターをつなぐ
ブレンダーのsendからreturnの間には、何個でもエフェクターをつなぐことができます。
↑
パッチケーブルで繋いでいけば、どこまでも増やせるよ♪
どんな音になるかイメージするのが大変だけど、、
2つエフェクターをつないだ場合は2つの音がブレンドされて出力されます。
③原音の混ざり方イメージ
「エフェクターに直接つなぐ音と何が違うの?」
という疑問があるかと思います。
エフェクターに直接つなぐ場合は、
・エフェクターに入ってきた原音自体を変化させてアンプに送る♪
↓
ブレンダーを使う場合だと、
・原音はそのままアンプに送られる
・プラスエフェクト音が付加される
ってイメージね!
↓
これで「原音が加工されず出力」+「エフェクト音が足される」という仕組みになるわけです。
エキゾチック”X-Blender”について
「XOTIC(エキゾチック)X-Blender(エックスブレンダー)」
※”X-Blender”日本語マニュアル→公式サイト
[チェック項目]
①コントロール(ツマミ)部分
②シリーズモードとパラレルモード
③エフェクターとベースに接続
①コントロール(ツマミ)部分
メインのツマミとその他のツマミをチェック!
↓
【コントロール】
①MIX DRY~WET:ブレンド調整
②boost on/offスイッチ:+6dbのブースト
③volume:原音の音量
④bass&treble:エフェクト音用のイコライザー
⑤blend on/offスイッチ:on(青)で全てのツマミが使える
⑥true bypassスイッチ:on(赤)でエフェクターを通る
⑦efx phaseスイッチ:エフェクトの位相変換
※①~④と⑦は⑤のblendスイッチをonにしないと使えない
・イコライザーでエフェクト音の補正
・ベースソロで使うときboostで持ち上げる!
みたいな使い方ができるね!
※”efx phase“はエフェクト音の位相(フェーズ)が逆相の場合に反転させて混ざりを良くするスイッチ
②シリーズモードとパラレルモード
X-Blenderは他のメーカーと違った多機能なモデルです。
「シリーズモード」と「パラレルモード」について解説します。
【シリーズモード】
「blendスイッチoff」で”シリーズモード”になります。
このときツマミは機能しません。
シリーズモードの使用例としては、
・トゥルーバイパスでないエフェクターをトゥルーバイパスに変える
・ブレンダーのsendをチューナーアウトで使う
など、ちょっとマニアックな使い方かな。
【パラレルモード】
「blendスイッチon」で”パラレルモード”になり、全てのツマミが使用できます。
※筆者は常にパラレルモードで使用
↓
↑
パラレルモードは、両方のスイッチをonにするのを忘れずにね♪
【チェックポイント】
・パラレルモードで全てのツマミが使用できる
・treble&bassのイコライザーはエフェクト音のみにかかる
・エフェクトOFF時はトゥルーバイパス(原音の音質を損なわない)
・大きいメインのツマミは足で回すこともできる
※ライブ中に調整もできる
↑
クリスジャーガンセンというギタリストがYouTubeで「ボタンが大きいから足で回せる」って言ってた。
③エフェクター&ベースに接続
まず、ブレンダーにエフェクターを接続してみましょう!
・“send”と”return”のジャックを確認
↓
[sendとreturn]
・sendからエフェクターのinへ接続
・エフェクターのoutからreturnへ接続
・接続にはパッチケーブルが2本必要
次にブレンダーにベースを接続する。
[inとout]
・“in”にベースからのシールド
・“out”からアンプへのシールド
を接続します。
※シールドが2本必要
↓
これで準備完了!
エキゾチック”Xブレンダー”〜試奏音源♪〜
実際にエフェクターをつないで音を聴いてみましょう♪
[使用エフェクター]
①歪み系
②空間系エフェクター(ディレイ)
【音作りのポイント】
・原音がしっかり出るセッティングを探す
・かかり具合:20%,50%,80%で調整(好みで変更OK!)
・歪み系と空間系のエフェクトを使う(他のエフェクトでもOK!)
・エフェクターに直接つなぐ音と比較
やることがたくさんだけど、音作りは地道にやっていくしかないね!
①歪み系をブレンド
原音に歪みを混ぜる。
「BOSS/ODB-3」というエフェクターを使用
かなり歪むエフェクターだけど、原音をしっかり残すセッティングを見つけたいね!
※エフェクターに”BLANCE(バランス)”などのツマミがある場合は「エフェクト100%」にするのが基本
[セッティングのポイント]
・エフェクターのBLANCEは100%
・位相が逆なのでefx phaseスイッチをon
・80%にすると音量が落ちるのでvolumeを上げる
【ブレンド20%~80%で調整】
歪みをガチガチ聴かせたい時はtrebleを上げても良いね!
【直接エフェクターにつなぐ音を比較】
[セッティングのポイント]
・エフェクターのBLANCEは50%
・LEVELは同じ設定では大きすぎるので下げる
・GAINとEQは同じ
直接だと、BALANCEを下げてもかなりの歪みがあるね!
ここにベースの芯の部分を聴こえさせるのがブレンダーの役割!
【歪み系音作り〜まとめ〜】
・20%:奥の方で歪みがジリジリ聴こえる
・50%:ベースの芯がしっかり鳴る
・80%:歪みがメインのサウンド
・低音成分がきっちり出る割合を探す
②ディレイをブレンド
空間系の代表「ディレイ」で音作り。
ディレイは原音が山彦みたいに返ってくるエフェクターね♪
「tc electronic/ FLASHBACK」というディレイを使用
[セッティングのポイント]
・ブレンダーのイコライザーでtreble上げ, bass少し下げ
・ピッキングはリアピックアップよりで演奏
・ハイポジションでメロディを弾く
【ブレンド20%~80%で調整】
ディレイ音のこもった感じをブレンダーのイコライザーで調整したらいい感じになった!
【直接エフェクターにつなぐ音を比較】
セッティングは同じでディレイに直接つないで演奏します。
これも良い音だけど、原音がないから少しぼやけた感じが残るね♪
【ディレイ音作り〜まとめ〜】
・イコライザーでディレイ側の音を調整
・20%:味付け程度にディレイがかかる
・50%:原音とのバランスが良い
・80%:奥行きが作れる
・全体的にぼやけた感じが解消される
アーティストのXブレンダー使用例♪
プロも多数使用するXブレンダーですが、それぞれ独自の使いかたをするアーティストもいます。
どんなエフェクターボードを組んでいるのか?参考までに見ていってください。
※リサーチはコチラを参照→エフェクトボードファイル
①L’Arc〜en〜Ciel/ “tetsuya”の使用例
ラルクのてっちゃんの使用例。
「ライブステージでは音の切り替えができないので、全てサブ(ローディー)の人にお任せ」
【接続例】
・ベースをブレンダーのinへ
・ブレンダーのsendから①のスイッチングシステムへ
・①のスイッチャーには合計9個のエフェクターがつながれている
・スイッチャーのoutからブレンダーのreturnに戻ってアンプに送られる
という流れ。
↓
【ブレンダーのセッティング】
・WET65%くらいに設定
・イコライザーやボリュームはフラット
・パラレルモードで使用
ブレンダーは常にonにして、エフェクターのon/offをスイッチャーで操作してるんだ。
アーティストにはステージ袖で音の切り替えをするサポートがいるんだよね♪
黒夢/ “人時”の使用例
黒夢の人時の使用例。
「歪みの音にクリーンな原音をミックスすると粒立ちが出る」
【接続例】
・ベース→コンプ→プリアンプ→ブレンダーのin(ここでメインの音を作る)
・ブレンダーのsendから5個のエフェクターをつなぐ
・最後のエフェクターoutからretunへ
・ブレンダーのoutからアンプへ送られる
という流れ。
↓
【ブレンダーのセッティング】
・50%
・イコライザーのbass3時, treble2時くらい
・volumeちょい上げ
・パラレルモードで使用
コンプとプリアンプで基本の音を作っておいて、そこに歪みや飛び道具をプラスする♪
WHITE ASH/ “彩”の使用例
WHITE ASHの彩の使用例。
「ブレンダーがメインサウンドを中継する役割」
【接続例】
・ベースからブレンダーのin
・ブレンダーのsendから①のin/outを通ってブレンダーのreturn
・①には②のフットコントローラーがつながっている
・ブレンダーのoutから次のエフェクターに
という流れ。
↓
【ブレンダーのセッティング】
・WET100%
・イコライザーとvolumeはフラット
・パラレルモードで使用
①のラックの音をフットスイッチで切り替えているんだね!
そこでできた音がメインになるからWETが100%に設定してある!
といった感じで、”王道な使い方”から”システム的にブレンダーがないと切り替えが難しくなる” などいろいろ使い方わけされていますね。
共通するのは「ベースの原音をしっかり出す」ですね!
ぜひ、参考にしてください♪→エフェクターボードファイル♪
XOTIC(エキゾチック)/Xブレンダーの紹介〜まとめ〜
ということで「エキゾチックXブレンダー」の紹介でした!
やはりベーシスト にとって「原音がしっかりと出せる」ことは大前提な訳です。
それがないのに、エフェクターをつないでも「なんかベースがペランペランだね、、」って言われて終了です。
【メインの音に色付け】
このブレンダーで”ベースの芯“と”色付けする何か“を合わせることができます。
歪み系エフェクターは、”音やせ”になる場合もあるのでブレンダーで原音を残した状態での音作りが便利!
今回紹介できなかったアーティストの方々もこの使い方をされていました。
芯がないのはバンドのボトムを支える楽器としては致命的なので、芯をつぶさないブレンダーが役立つわけです。。
【ソロをする時】
ソロやメロディなどで、ディレイを使いたい時は原音が聴こえた上でディレイ音が足される状態がベスト。
直接ディレイにつなぐと原音がぼやけることもあるので、ブレンダーが重宝します。
さらに「ソロで少し音圧を上げたい」時には、boostスイッチやイコライザーのbassを持ち上げると、音が前に押し出される効果を作れます。
筆者はディレイ用で使っています。
いや〜なんとも便利な機材!
ということで「X-ブレンダーは良いよ〜♪」
知り合いギタリストに教えられて使ったこのブレンダー
なんとなく頭の中で、
「ディレイの音作りで使えるな」
と思った。
今や外せない機材になっている。
いずれ、
全てのエフェクターを通すことになるだろう。。
また会おう♪
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