今日紹介するのは「ハーフラウンド弦」
あまり知られていない弦の種類だけど、音作りの幅が広がるから知っておきたいね!
今回は珍しい弦の種類を紹介します。
「ハーフラウンド弦」
一般的な「ラウンドワウンド弦」と「フラットワウンド弦」の間の弦です。
試奏音源もあるので、ぜひ聴いてみてくださいね♪
【今日のポイント】
・ハーフラウンド弦って何?
・ラウンドワウンド弦との違い
・フラットワウンド弦との違い
・どんな音になるか?
※今すぐ視聴したい時はコチラ→ハーフラウンド弦の試奏音源へ♪
それぞれの弦の違いを見ていきましょう。
↓
・弦の構造の違い
・表示の仕方(パッケージ)
・音の違い
・オススメのジャンルと奏法
それでは今日も行ってらっしゃい♪
ベースのハーフラウンド弦〜構造〜
ハーフラウンド弦とは?
弦の種類は大きく3種類あります。
・ラウンドワウンド
・フラットワウンド
・ハーフラウンド(セミフラットワウンド)
ハーフワウンドを知るためには、ラウンドワウンドとフラットワウンドとの違いも知る必要がありあます。
弦の構造
【ラウンドワウンド】
・芯線に丸い巻き線を巻いた弦
・手触りはザラザラ
エレキベースに張られている弦は基本ラウンド弦ね!
※ラウンドワウンドに特殊なコーティングをして手触りをなめらかにした弦もあります。
詳しくはコチラの記事で→コーティング弦の解説。試奏音源♪
【フラットワウンド】
・芯線に平らな巻き線を巻いた弦
・手触りはツルツル
・少し弦のハリ(テンション)が強い
※フラットワウンド弦についてはコチラの記事でも紹介しています→フラットワウンドとラウンドワウンド弦の違い♪
【ハーフラウンド】
・芯線に内側がラウンドで外側がフラットの巻き線を張った弦
・手触りはツルツルでほんの少しザラザラが残る
・弦のハリ(テンション)が少し強い
芯線にラウンド弦を巻いた後、表面を研磨加工して平らにしているんだ♪
ラウンドとフラットの中間だからハーフラウンドなんだね!
最後に3種類を並べて見比べてみましょう。
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ハーフラウンドは、微妙にデコボコした感じが残っていますね。
表示の仕方(パッケージ表記)
それぞれの表示の違いもみていきましょう。
店頭で選ぶ際はパッケージ表記の違いを知っておく必要があります。
【ラウンドワウンド】
「Round Wound」「ROUNDWOUND」と表記
「ラウンドワウンド」の表記がなくてもラウンド弦だよ。
基本的にエレキベースに張られているのはラウンド弦ね!
【フラットワウンド】
「Flat Wound」「FLATWOUND」と表記
フラットワウンドは、店頭で見かけることはあまりない弦だね。
【ハーフワウンド】
「Half Round」「HALF ROUNDS」「Semi-Flat-Wound」と表記
「セミフラットワウンド」もハーフラウンドと同じものだね。
※Semi-Flat→「なかばフラット」的な意味
ハーフラウンド弦の音〜ラウンド弦とフラット弦との比較〜
では実際どんな音になるのか?
・音の特徴
・試奏音源♪
まずはラウンドワウンドとフラットワウンドの音を聴いて、最後にハーフラウンドの音を聴いてみましょう♪
※奏法は「指弾き、ピック弾き、スラップ」で演奏しています。
ラウンドワウンド音源♪
【ラウンドワウンド/音の特徴】
・明るくはっきりした音
・アタックが強い
・高音域から低音までバランスよく出る
・ピックや指が弦をこする音が出る
使用した弦は「DR」のラウンドワウンド。
素材はステンレス製。
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この音がエレキベースの基本になる音!
これと比べて、フラットワウンドとハーフラウンドはどうかな?
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フラットワウンド音源♪
【フラットワウンド/音の特徴】
・中低域がよく出る
・音の立ち上がりが遅い
・柔らかいトーン
使用した弦は「フェンダー」のフラットワウンド弦
↓
アタックが柔らかい感じ!
でもスラップのプルは少し抑えられているね。
フラット弦特有のモワッとした音の立ち上がりがあるよ♪
フレットレスベースでこのモコモコがバツグンに発揮されるね!
フレットレスベースについて詳しくはコチラの記事で→フレットレスベースの解説・試奏音源♪
※筆者はプレシジョンベースにこの弦を張って使用しています。
ハーフラウンド音源♪
【ハーフラウンド/音の特徴】
・柔らかく明るい音
・中音域がよく出る
・ラウンドワウンドほどギラギラせず
・フラットワウンドほどもこもこせず
使用した弦は「ダダリオ」のハーフラウンド。
↓
ラウンドとフラットの中間的な音だね♪
弾き心地はどうだった?
基本はツルツルの弦なんだけど、指がこすれる感じはラウンド弦の質感もあったね。
音的には「2、3ヶ月張ったラウンド弦」みたいだよ♪
ハーフラウンドは、張りたてでもギラギラしすぎない抑えられた音になりますね。
※その他、ラウンドワウンド弦を張ってイコライザーで高音域をカットしてギラギラ感を抑えるという方法もあります。
ハーフラウンド弦〜おすすめベースタイプ・ジャンル・奏法〜
それぞれの特徴からオススメのベースタイプはどんなベースなのか?
ジャンルと奏法と合わせて紹介します。
ラウンドワウンド | フラットワウンド | ハーフラウンド | |
オススメのベースタイプ | ・エレキベース (フレテッド) | ・フレットレス ・ウッドベース (コントラバス) | ・エレキベース (フレテッド) |
オススメのジャンル | ・ロック ・パンク ・ポップス ・ファンク ・R&B | ・ジャズ ・R&B ・バラード ・カントリー ・レゲエ | ・ポップス ・ファンク ・ジャズ ・R&B ・カントリー ・レゲエ |
オススメの奏法 | ・指弾き ・ピック弾き ・スラップ ・エフェクター使用 | ・指弾き | ・指弾き ・ピック弾き ・スラップ |
ビートルズサウンドを作るならハーフラウンドやフラットワウンドでピック弾きするのもおすすめ!
※50~60年代はフラットワウンドを張ったベースを使用していました。
控えめなスラップと控えめなピック弾きは、ハーフラウンドかな?笑
※ジャズ系のミュージシャンは、張りたてのギラギラした音を好まない傾向があるので、ハーフラウンドの少し抑えられた音がオススメ!
ハーフラウンド弦の解説〜まとめ〜
今回は「ハーフワウンド弦」の解説とラウンドワウンド弦とフラットワウンド弦のとの違いについて紹介しました。
3種類の特徴は、
・明るい音色のラウンドワウンド
・柔らかい音色のフラットワウンド
・その中間のハーフラウンド
ハーフラウンドはギラギラしすぎないトーンが特徴でした。
基本的にハーフラウンドはどのジャンルの音楽でも対応できます。
ただ、柔らかいトーンということで、ジャズ系やR&Bなど優しい感じの音が必要な時に使うというのもありです。
まずは、ラウンドワウンドでしっかり音を作って、そこから違った音色を探してみるのもいいのではないでしょうか?
参考になれば幸いです。
そのほかオススメの弦紹介はコチラの記事で
↓
・オススメのベース弦の紹介・試奏音源♪
・弦の構造と選び方
ラウンドとフラットの良いところを合わせたハーフラウンド弦
出過ぎない音と引っ込みすぎない音
絶妙なポジションにいるのがハーフラウンド
ベーシストそのもの!
それではまた次回お楽しみに〜♪
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